12月20日(金)2024年12月20日 16:53

鵜島の家へ行く。

鵜島と、ご縁があるのだろうか。
鵜島に別荘を持っておられる方との出合いがあり、
その後、オーナー不在時の、別荘管理の仕事を頂く。
子どもを連れて出来る仕事だったから、
とても有難く、奇跡のようなことだと思った。
それから、奇跡のようなことは続く。
別荘を一棟貸しのゲストハウスとして、
うちが経営していくというお話を頂く。
気が付けば、わたしたちは、
鵜島の家の、守りひと、というお役を頂いていた。

一か月ほど前のこと、
鵜島の家に行った時に、
地元の方に声をかけられた。
わたしの祖父の教え子だというそのひとは、
祖父のことをこう言った。
「先生はすごい人気があったんよ。
あんな先生は、もう出てこんわい。
鵜島でキャンプしたのは、先生がはじめてやった。」

母方の祖父は教師であった。
わたしにとっては、陽気でやさしいおじいちゃんで、
祖父が教師として、どんなふうであったのかは、
よく知らない。

鵜島で、祖父の昔のことをきいたその日、
何とも言えないきもちになった。
自分に続いているいのち。
自分の血に流れているおもい。
そういうものを、すごく感じて、
鵜島の家を守ることになったのも、
大島で、子どもたちのために何かをしたいと思うようになったのも、
血に導かれているようなきもちになった。

わたしのいのちは、わたしひとりでない。
脈々とつながれてきたそのおもいが、
細胞に刻まれている。
先祖にたすけられながら、いきている。
もちろん、先祖のかなしみや苦しみも抱き、
それらを自らと融合させて、何らかのかたちで浄化しながら、
今を走っているのだと思う。

土地とのご縁は、強力だと思う。
自分で選んでいるようで、
土地の許可がなければ、来ることは出来ないのだと思う。
土地の意図の通りに、
自分の仕事をしていく。
意図はみえないけれど、
おまかせと、情熱の間に、
ふわっと浮き上がってくるはずである。