1月19日(日)2025年01月19日 13:07

蒸しかまどでごはんを炊く。
蒸しかまどは、炭を使い、熱をまわして、ごはんを炊き上げる道具で、
同じ集落に暮している方より、託されたものである。
その方は関東地方より、移住された方で、
東北地方でみつけて、手に入れられたとのことだった。

うちにやってきた蒸しかまどは、
はるばる、東北から瀬戸内にやってきて、
いつの時代のものかわからないけれど、
いくつかの時代を通って、この令和まで残った。
ご縁あって、うちにやってきたこの蒸しかまどを、
いかしていきたいなと思っていた。
夫の思いつきで、毎月、蒸しかまどでごはんを炊く、
ワークショップを、今月からはじめることにした。
その予行演習として、今日、炊いてみたのだった。

どうして、このような、道具がうまれたのか、
というところに思いを馳せる。
薪を使って火をおこし、そこでごはんを炊くということは、
ある時代には、スタンダードなことであっただろう。
蒸しかまどは、炭を使う。
蓋つきの土器の中に、
炭を入れて、その上に、ごはん釜をセットし、蓋をする。
炭による熱の力で、ごはんがきれいに炊き上がる。
この道具をうみだしたひとの智慧に感服する。

蒸しかまどでごはんを炊く時は、
土器の中の様子はみえないから、
耳をすませて、釜が奏でる音をきく。
釜の中の変化を、目でなく、耳と鼻とで、察するのである。
なんと、たのしい、道具かな、と思う。

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